前回の記事の続きとなります。

2024年6月、JATIC顧問で在仙台カンボジア王国名誉領事館の田井進 名誉領事と、秘書官の澁井ソンダップ氏、JATIC代表理事 柏野宏之、CIEDO代表理事 安藤 雄二氏(他関係者十数名)にて高知県の各自治体や企業・学校を訪問させていただきました。

今回の訪問を通じて、各企業・教育機関の取り組みや成果を直接拝見し、貴重な意見交換の機会を得ることができましたので、本記事にて紹介します。

荒川電工株式会社 視察

荒川電工株式会社は、1962年の創業から現在に至るまで環境問題とエネルギー供給に配慮して企業活動に取り組まれている高知県の企業です。高知県で最も多くの太陽光パネルを納品しており、県内でもいち早くSDGsに取り組まれています。

今回は広大なゴルフ場跡地に建設されたメガソーラー施設の見学や、太陽光パネル検査機の見学を行いました。

※今回の視察について荒川電工株式会社のホームページにも取り上げてくださりました。

https://araden-21.co.jp/news/3973

太陽光パネルの再利用、技能実習生の受け入れについて意見交換

荒川浩一社長より、SDGs内の「つくる責任、つかう責任」についての取り組みとして、これから大量廃棄される太陽光パネルを検査機で検査し、発電量など問題がないものに関しては、フィリピンなどの電気が通っていない島で再利用させている取り組みをご紹介いただきました。

また、海外より技能実習生を受け入れて、日本で電気工事を学んで、現地に持ち帰って技能を高めてもらう取り組みについてもご紹介いただき、カンボジア王国についても何か貢献できるような事業にしたいとお話をいただき、大変貴重な意見交換会となりました。

雑草対策として、ヤギを飼われているのが印象的でした。

明徳義塾中学校・高等学校 視察

写真元:明徳義塾中学校・高等学校

㟢本宏明校長の案内のもと、生徒たちの授業風景や寮、建物を見学させていただき、更に和太鼓部の素晴らしい歓迎演奏も披露していただきました。

同校の野球部は甲子園の常連出場校であり、ゴルフの松山英樹選手、横峯さくら選手、元横綱の朝青龍関、サッカーの三都主アレサンドロ選手など多くのスポーツ選手を輩出しています。

また、多くの国から留学生を積極的に受け入れており、教育交流の成功事例を数多くご紹介いただきました。

現在、中国やインドネシアを含む多くの国からの生徒が在籍していますが、カンボジアからの留学生はまだ居ないとのことで、今後カンボジア王国からの留学生の受け入れについても、非常に前向きな姿勢を示していただいています。

吉田圭一塾長、㟢本宏明校長と意見交換会

意見交換会では、吉田圭一塾長、㟢本宏明校長、須崎市議会議長の西村泰一氏をはじめ、多くの関係者の方々にご参加いただきました。

㟢本宏明校長からは、同校の教育方針について「どの国から来た生徒も平等に受け入れ、日本の文化とルールを学びながら短期間で集中して学べる環境を提供する」ことを強調されました。

田井名誉領事からは、カンボジアと日本の教育交流の重要性についてお話があり、カンボジアの子供たちを受け入れる体制の意義、そしてカンボジアと日本の共通点や歴史的背景、カンボジアの教育制度や学生の特徴や食文化についても触れ、具体的な交流の進め方について意見が交換されました。

株式会社技研製作所 視察

森部慎之助 代表取締役会長(写真左)と田井進名誉領事

株式会社技研製作所は、1967年に公害対策を重視する建設会社として高知県で設立され、無振動杭打ち技術「サイレントパイラー」の開発・製造・販売・施工など行っています。

同社の圧入機製品は、世界40カ国以上で活躍しており、現在のシェアは90%以上となっており、
今回は高知県香南市にあります圧入技術の粋を集めた施設『GIKEN RED HILL1967』を視察しました。


※圧入機とは、建設工事で欠かせない材料である『杭』を用途や使用環境に合わせ、構造物の基礎、土を留める擁壁、水をせき止める止水壁などを低振動・低騒音で行うことができる機械。建設工事から防災に至るまで幅広く活用されています。

写真元:株式会社技研製作所

森部代表取締役会長との意見交換会

株式会社技研製作所の森部代表取締役会長と田井名誉領事、JATIC代表理事柏野宏之と意見交換を行いました。

技研製作所の無振動杭打ち技術「サイレントパイラー」の可能性と、池や川の多いカンボジアをはじめ、東南アジア地域全体での活用について意見を交わしました。

双方は今後の協力関係を強化し、地域のインフラ発展に貢献することを確認しました。

総括

今回の訪問を通じて、高知県とカンボジア王国の関係が一層深まり、文化や産業の交流がさらに進展することが期待されます。

また、教育機関、企業、自治体の連携により、カンボジアからの留学生や技能実習生が日本で仕事や生活できる環境を構築することで、人口減少問題や労働力問題の解決にも寄与することが期待されます。

JATICは、経済、文化、人材交流の分野でのさらなる協力を推進し、双方の発展に寄与するための具体的な取り組みを積極的に進めてまいります。また、今後の継続的な対話と交流を通じて、両国の友好関係の発展を祈念します。

JATICへの質問やご不明な点があれば、いつでもご連絡ください。

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